たちばな庵
二次創作メインのブログです。 男女CPオンリー。 ご注意ください。
Word-可奈編-
- 2012/12/30 (Sun)
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「水原警部は理由なく人を疑いません」
――燈馬君からこの言葉を聞くのは2度目だ。
燈馬君はいつも、父さんと、そして私を助けてくれる。
私の父さんは刑事だ。
それは誇りに思っているけれど、小さい頃はずいぶん嫌味を言われたっけな。
ちょっとケンカすると「刑事の娘が暴力ふるっていいのか」とか、事件が報道されると「早く犯人捕まえろ」とかさ。
ま、そんなことを言われて黙っている性格でもないんだけど。
燈馬君と出会ってから、父さんの仕事が身近になった。
今までは、どんな事件に関わっているとか少し話を聞くだけだったのが、実際に事件に関わるようにもなったりして。
燈馬君はバカだけど、途方もなく頭がいい。
父さんが犯人を間違えたときや捜査に行き詰ったとき、何度も助けてもらった。
他の人だったら「警察は何やってんだ」と言われても仕方がないことなのに、燈馬君からそんな言葉は聞いたことがない。
逆に、父さんや私を信用してくれていると思う。
それが、何だかとても嬉しい。
HRで、進路希望の用紙が配られた。
それをもとに、三者面談を行うという。
進路か……まだ具体的に決めてはいないけど、何となく、刑事とか体育の先生とか向いてるのかな、なんて思ったりする。
大学に進学することになるだろうけど、私の学力じゃ受験が大変なのは目に見えているから、スポーツ推薦が取れたらいいな。
部活、頑張らなきゃな。
――そういえば、燈馬君は、高校を卒業したらどうするんだろう? ……アメリカに帰っちゃうのかな……?
放課後。
燈馬君に進路はどうするのか聞いてみた。
すると、まだ決めてないとの返事。
じゃあ、まだアメリカに帰ると決まったわけじゃないんだ。良かった。
――ん? 良かった? 何で?
自分の中の不思議な感情に驚いていると、燈馬君から進路をどうするのか聞かれた。
刑事か先生を考えていると答えて――そうだ! 燈馬君も先生になったらいいじゃん!
そう言うと、燈馬君は目を真ん丸にした。
そんなにびっくりすることかな? 向いてると思うんだけど。
文句言ってばっかりの私にもちゃんと勉強教えてくれるし、難しい話もわかりやすいように説明してくれるし。
わからないことの方が多いけど、それは私の頭の容量の問題だと思う――って、何を言わせるのよ。
そしたら、教員免許がないとか何とか言ってる。
燈馬君は勉強はできるのに、バカだと思うのはこういうところだ。
なければ取ればいいでしょ。
日本の大学に進学したら、卒業しても日本に留まることが確定するわけだし。
一緒の大学は無理だろうけどね。
スポーツ推薦を考えていると言った私に、返ってきた答えは
「推薦だと、テストが赤点でも大丈夫なんですか?」
――ドコッ!
――燈馬君のおバカなところがもう1つ。一言多い!
その日、燈馬君を夕食に招待した。
変な遠慮をするから、代わりに宿題を教えてもらうことにして。
ほんっとーに教えてくれるだけで、やってくれないところがケチなんだけどね!
それ以来、テスト期間以外にも勉強を教えてもらうことが増えた。
場所は、私の家だったり、燈馬くんのマンションだったり、図書館だったり。
成績も少しずつだけど上がってきた。
やっぱり、先生向いてるよ!
今度、進路の話が出たら、もう1度勧めてみよう。
そんなことを思いながら、宿題のノートを閉じた。
□あとがき□
可奈ちゃん大丈夫、あなたが日本にいる限り、燈馬君は日本を出ません!(注:あくまでもはるき設定です)
いつの間にか-想編-の可奈ちゃんverに…「対になってるけど違う話」を書いていたはずなのにな。
――燈馬君からこの言葉を聞くのは2度目だ。
燈馬君はいつも、父さんと、そして私を助けてくれる。
私の父さんは刑事だ。
それは誇りに思っているけれど、小さい頃はずいぶん嫌味を言われたっけな。
ちょっとケンカすると「刑事の娘が暴力ふるっていいのか」とか、事件が報道されると「早く犯人捕まえろ」とかさ。
ま、そんなことを言われて黙っている性格でもないんだけど。
燈馬君と出会ってから、父さんの仕事が身近になった。
今までは、どんな事件に関わっているとか少し話を聞くだけだったのが、実際に事件に関わるようにもなったりして。
燈馬君はバカだけど、途方もなく頭がいい。
父さんが犯人を間違えたときや捜査に行き詰ったとき、何度も助けてもらった。
他の人だったら「警察は何やってんだ」と言われても仕方がないことなのに、燈馬君からそんな言葉は聞いたことがない。
逆に、父さんや私を信用してくれていると思う。
それが、何だかとても嬉しい。
HRで、進路希望の用紙が配られた。
それをもとに、三者面談を行うという。
進路か……まだ具体的に決めてはいないけど、何となく、刑事とか体育の先生とか向いてるのかな、なんて思ったりする。
大学に進学することになるだろうけど、私の学力じゃ受験が大変なのは目に見えているから、スポーツ推薦が取れたらいいな。
部活、頑張らなきゃな。
――そういえば、燈馬君は、高校を卒業したらどうするんだろう? ……アメリカに帰っちゃうのかな……?
放課後。
燈馬君に進路はどうするのか聞いてみた。
すると、まだ決めてないとの返事。
じゃあ、まだアメリカに帰ると決まったわけじゃないんだ。良かった。
――ん? 良かった? 何で?
自分の中の不思議な感情に驚いていると、燈馬君から進路をどうするのか聞かれた。
刑事か先生を考えていると答えて――そうだ! 燈馬君も先生になったらいいじゃん!
そう言うと、燈馬君は目を真ん丸にした。
そんなにびっくりすることかな? 向いてると思うんだけど。
文句言ってばっかりの私にもちゃんと勉強教えてくれるし、難しい話もわかりやすいように説明してくれるし。
わからないことの方が多いけど、それは私の頭の容量の問題だと思う――って、何を言わせるのよ。
そしたら、教員免許がないとか何とか言ってる。
燈馬君は勉強はできるのに、バカだと思うのはこういうところだ。
なければ取ればいいでしょ。
日本の大学に進学したら、卒業しても日本に留まることが確定するわけだし。
一緒の大学は無理だろうけどね。
スポーツ推薦を考えていると言った私に、返ってきた答えは
「推薦だと、テストが赤点でも大丈夫なんですか?」
――ドコッ!
――燈馬君のおバカなところがもう1つ。一言多い!
その日、燈馬君を夕食に招待した。
変な遠慮をするから、代わりに宿題を教えてもらうことにして。
ほんっとーに教えてくれるだけで、やってくれないところがケチなんだけどね!
それ以来、テスト期間以外にも勉強を教えてもらうことが増えた。
場所は、私の家だったり、燈馬くんのマンションだったり、図書館だったり。
成績も少しずつだけど上がってきた。
やっぱり、先生向いてるよ!
今度、進路の話が出たら、もう1度勧めてみよう。
そんなことを思いながら、宿題のノートを閉じた。
□あとがき□
可奈ちゃん大丈夫、あなたが日本にいる限り、燈馬君は日本を出ません!(注:あくまでもはるき設定です)
いつの間にか-想編-の可奈ちゃんverに…「対になってるけど違う話」を書いていたはずなのにな。
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