たちばな庵
二次創作メインのブログです。 男女CPオンリー。 ご注意ください。
無意識の告白
- 2012/12/30 (Sun)
- キス早 |
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「あれ、文乃さん、まだ勉強してるの?」
風呂あがり、灯りのもれる和室の襖をそろっと開けると、文乃さんがまだ机に向かっていた。
「うん。キリがついたら、寝ようと思ってたとこ」
なら良いけど、と言って背後から参考書を覗き込む。
「わからないところはない? って、数学じゃないですか……」
参考書とノートに並ぶ数式。
苦手分野だから手助けできないじゃないか。
「そりゃ、英語だけ勉強するわけにいかないじゃん。英語は、明日、図書館でやる予定」
「え?」
――明日、図書館?
「あれ、明日、図書館で勉強するって言ってなかったっけ?」
「――聞いてませんよ」
「ひゃっ」
文乃さんをぎゅっと抱きしめると、可愛らしい声が上がる。
「ちょ……先生!?」
明日は僕も1日家にいられるから、文乃さんと鉄兵くんと3人で「家族団欒」ができると思ってたのになー。
最近、文乃さんは図書館に行くことが増えた。
勉強を頑張ってくれてるのは嬉しいけど、気がかりなことも、ある。
「それは、翔馬と?」
「あ、うん。メグちゃんも一緒だけど。鉄兵も連れてくよ。……や……っ」
どうしようもない焦燥感に襲われて、文乃さんのむき出しになった首筋に唇を這わせる。
僕の腕から逃れようとするけれど、もちろんそんなことはさせない。
「先生? どうしたの?」
文乃さんの声を無視して、耳元で囁いた。
「翔馬の方が良くなっちゃった……?」
「………………は? なっ、何言ってんの!?」
文乃さんはばっとこちらを振り返ると、少し辛そうな顔になった。
あれ、と思っている間に両手が伸びてきて、ふわりと僕を抱きしめる。
「あたしが好きなのは、先生だけだよ」
――!
「うん……ありがとう。ごめん、ちょっと弱気になった」
「何で先生が弱気になるのよ。あたしの方がこんなに好きなのに。だいたい、翔馬くんの方もあたしなんか眼中にないって。――何?」
文乃さんはまだ翔馬の気持ちに気づいてないのか……。
翔馬はライバルだけれど、何か少し可哀想かも。
けど。
敵に塩を送ることなんかもちろんしない。
文乃さんに関して、兄弟も何もあるもんか!
「今の、もう1回言ってください?」
「え? 翔馬くんの方もあたしのことは眼中にない?」
「違ーう。その前」
「その前って――あっ」
「はい、もう1回♪」
「い、言わないよっ」
「えー、残念だなぁ」
でも、そうだね。
「僕の方が、ずーっと文乃さんのこと好きですからねっ」
「ばっ、ばかっ」
風呂あがり、灯りのもれる和室の襖をそろっと開けると、文乃さんがまだ机に向かっていた。
「うん。キリがついたら、寝ようと思ってたとこ」
なら良いけど、と言って背後から参考書を覗き込む。
「わからないところはない? って、数学じゃないですか……」
参考書とノートに並ぶ数式。
苦手分野だから手助けできないじゃないか。
「そりゃ、英語だけ勉強するわけにいかないじゃん。英語は、明日、図書館でやる予定」
「え?」
――明日、図書館?
「あれ、明日、図書館で勉強するって言ってなかったっけ?」
「――聞いてませんよ」
「ひゃっ」
文乃さんをぎゅっと抱きしめると、可愛らしい声が上がる。
「ちょ……先生!?」
明日は僕も1日家にいられるから、文乃さんと鉄兵くんと3人で「家族団欒」ができると思ってたのになー。
最近、文乃さんは図書館に行くことが増えた。
勉強を頑張ってくれてるのは嬉しいけど、気がかりなことも、ある。
「それは、翔馬と?」
「あ、うん。メグちゃんも一緒だけど。鉄兵も連れてくよ。……や……っ」
どうしようもない焦燥感に襲われて、文乃さんのむき出しになった首筋に唇を這わせる。
僕の腕から逃れようとするけれど、もちろんそんなことはさせない。
「先生? どうしたの?」
文乃さんの声を無視して、耳元で囁いた。
「翔馬の方が良くなっちゃった……?」
「………………は? なっ、何言ってんの!?」
文乃さんはばっとこちらを振り返ると、少し辛そうな顔になった。
あれ、と思っている間に両手が伸びてきて、ふわりと僕を抱きしめる。
「あたしが好きなのは、先生だけだよ」
――!
「うん……ありがとう。ごめん、ちょっと弱気になった」
「何で先生が弱気になるのよ。あたしの方がこんなに好きなのに。だいたい、翔馬くんの方もあたしなんか眼中にないって。――何?」
文乃さんはまだ翔馬の気持ちに気づいてないのか……。
翔馬はライバルだけれど、何か少し可哀想かも。
けど。
敵に塩を送ることなんかもちろんしない。
文乃さんに関して、兄弟も何もあるもんか!
「今の、もう1回言ってください?」
「え? 翔馬くんの方もあたしのことは眼中にない?」
「違ーう。その前」
「その前って――あっ」
「はい、もう1回♪」
「い、言わないよっ」
「えー、残念だなぁ」
でも、そうだね。
「僕の方が、ずーっと文乃さんのこと好きですからねっ」
「ばっ、ばかっ」
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